セルゲイ・ラフマニノフ / ピアノとチェロのためのソナタ ト短調 作品19

Sergei Rachmaninoff / Sonata for cello and piano in G minor op.19

2023年に生誕150年、没後80年のアニヴァーサリーイヤーを迎えたラフマニノフ。

全4楽章からなるこの曲は、1901年に友人のチェリストであるブランドゥコノフの為に書かれ、同年モスクワで初演されました。

ラフマニノフは本作において、ピアノは単なる伴奏ではなく、チェロとピアノが対等な関係にあると考えていました。そのため初版は『ピアノとチェロのためのソナタ』と題されています。その言葉通り、ピアノの音数はチェロの何十倍なのだろう、というほど膨大で、ピアニストには頭が上がりません…。

チェロソナタであるにもかかわらず、ピアノが華やかで技巧的に動き回り、時としてチェロから主役の座を奪ってしまう部分が多々ある事がこの曲の特徴の1つですが、それでいて『チェロ独奏つきのピアノソナタ』にはなっておらず、しっかりとチェロを歌わせた大変魅力的な作品に仕上がっている事が彼の優れた作曲能力を示しています。深い憂愁とロマンティシズムに溢れた名作です。

近年サクソフォンで演奏されることも多いこの作品ですが、バリトンサクソフォンを選択するか、テナーサクソフォンを選択するかで頭を悩ませる奏者も少なくないでしょう。音域の問題だけではなく、いい意味で「サクソフォンらしくない」音色を引き出せる楽器を選択したいと思い、今回はテナーサクソフォンで演奏いたします。

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